ニードルローラーの特徴

ニードルローラーは、軸受鋼(SUJ2)を使用し、硬さ58HRC以上(表1参照)、表面粗さを非常に細かく(表2参照)仕上げた剛性と精度の高いローラーです。

このニードルローラーは軸受の転動体として、またピンやシャフトとしても広く使用されています。

表1 硬さ
呼び直径Dw mm 硬さ
を超え 以下 HRC HV
3 (60~67) 697~900
3 58~66 (653~865)
表2 ころの表面粗さ(最大)
呼び径Dw (mm) 5以下 5を超え18以下 18を超え50以下 50を超えるもの
表面粗さ(μmRa) 0.1 0.2 0.4 0.8

ニードルローラーの精度

ニードルローラーの寸法精度は、JIS B 1506 ころ軸受用ころに準じ、表3 によります。

表3 寸法精度 単位(μm)
等級 平面内
直径不同(1)
ⅤDwp
(最大)
真円度(1)
ΔR
(最大)
ゲージロットの
直径の相互差(1)
ⅤDwL
(最大)
長さの寸法差(2)
ΔLws
(最大)
2 1 1 2 h13
3 1.5 1.5 3 h13
5 2 2.5 5 h13

注(1) ころの長さの中央に適用する。
注(2) Lwの区分による寸法許容差を適用する。

ニードルローラーの端面形状

ニードルローラーの端面形状には、表4に示す丸面形と平面形があります。
その他の形状のものをご要望の際はお問い合わせください。

表4 端面形状
区分 丸面形 平面形
端面形状
記号 A F

平面内平均直径(Dwmp)

一つのラジアル平面での、ころの実測直径の最大値と最小値との算術平均値

平面内直径不同(ⅤDwp)

一つのラジアル平面での、ころの実測直径の最大値と最小値との差

平面内平均直径の不同(ⅤDwmp)

一個のころの平面内平均直径の最大値と最小値との差

ゲージロットの直径の相互差(ⅤDwL)

あるゲージロット内で平面内平均直径(Dwmp)が最大のころと最小のころとの平面内平均直径の差